桃の節句が終わったら、雛人形はまた来年までしまうことになります。雛人形は高価なものもあり、次の桃の節句まで1年ほど保管することを考えると、収納方法も気になりますよね。そこでこの記事では、雛人形を収納する時に気を付けるべきポイントをお伝えします。雛人形をしまうタイミングや場所、ふらここの雛人形をしまう際のポイントもお伝えするので、ぜひ参考にされてみてください。
\ ケースに入れてお手入れらくらく♪ /
雛人形をしまうタイミングは桃の節句が終わってすぐ
雛人形をしまう時期は、桃の節句(3月3日)が終了したらすぐが望ましいと言われています。「雛人形をしまうのが送れると、その子の婚期が遅れる」という言い伝えは迷信なので気にしすぎることはありませんが、桃の節句が終わったらその年の雛人形のお役目も終わりです。節句をみんなでお祝いした後は、お人形をなるべく早く収納しましょう。
「雛人形をいつからいつまで飾ればいいのか」については、より詳しく解説した記事がありますのでぜひそちらもご覧ください。
「雛人形はいつからいつまで飾るべき? 実は決まりはありません!」
雛人形の収納場所は湿気が少ない押し入れ上段などがおすすめ
雛人形をしまう際、一番気を付けなければいけないポイントは「カビが生えない場所かどうか」です。雛人形は絹や織物、石膏(せっこう)や胡粉(ごふん)などの顔料からできており、カビが生えやすいからです。また、日本の気候は高温多湿になりやすく、次の桃の節句まで収納している期間が長いことも、カビに気を付けるべき理由です。
雛人形にカビを生やさないために、湿気が少なく風通しの良い場所に収納スペースを確保しましょう。湿気は低いところにたまるため、具体的には押し入れの上段などがおすすめです。キッチンなどの水回りの近くは湿気が高いため、避けた方が望ましいでしょう。また、寒暖差の大きい場所は塗装にヒビが入ったり、木製部分に歪みが出たりする原因となってしまうことも。直射日光が当たる場所や、窓際などの寒暖差が大きい場所への収納も控えましょう。
きれいな状態を保つには?雛人形を収納するときの5つのポイント
収納場所が決まったら、実際にお人形を箱などにしまいましょう。しまう際にも、気を付けたいポイントがいくつかあります。ここでは、収納時に気をつけたいポイントを5つ具体的にご紹介します。
1:配送時の段ボールは捨て、収納ケースを用意
雛人形の購入時に外装としてついてくる段ボールは、非常に大きいことが多く湿気にも弱いため、収納にそのまま使うのは避けた方がよいでしょう。配送途中に汚れたり破損していたりすることもあるので、収納ケースを改めて購入するのがおすすめです。「お人形」「小道具」など小分けに収納することもでき、押し入れやクローゼットなど収納場所を有効活用できます。
最近はインターネット上で雛人形専用の収納ケースも販売されており、収納場所の大きさやお持ちの雛人形のサイズに合ったものを選びやすくなっています。プラスチックをはじめさまざまな素材の箱がありますが、通気性が高く防虫効果もある桐の箱が理想的です。
2:しまう前にお人形をきれいにお手入れ
雛人形は長いと1ヶ月ほど飾ることもあり、実はその間に目には見えないたくさんのほこりが積もっています。まず収納する前にお人形から小道具を外し、お顔や衣装についたほこりや汚れを、毛ばたきや柔らかい布などで優しく落としましょう。
この時、手でほこりを払うなど素手でお人形を触らないことが大切です。人間の手には薄く皮脂がついており、お人形の顔や衣装にシミを作る原因になってしまうからです。お人形をしまう際は手袋をするなど、素手で直接触らないよう工夫しましょう。
3:お人形の命であるお顔を「面紙」で保護
「お人形の命」ともいわれるお顔を守るため、「面紙」と呼ばれる保護をほどこしましょう。面紙はお人形をしまう際によく用いられる方法で、お人形の顔に乾燥した紙や布を巻きつけ、固定する方法です。ティッシュペーパーをお人形の顔の長さに合わせて折り、巻きつけてセロテープで固定するとよいでしょう。こうすることで、カビなどの汚れや落としてしまった時の衝撃などから、お人形のお顔を守れます。
4:お人形は袋に入れてから収納ケースへ
お人形を収納ケースに入れる時には、そのまま入れるのではなく購入時についていた袋などに入れてからしまいましょう。袋に入れることでお人形をほこりや傷から守り、防虫剤や調湿剤との接触を防ぐこともできるからです。
もし購入時に袋がついていなかった場合は、不織布で包むなど新たに袋を用意することをおすすめします。またお人形をケースにしまう日は、湿気を一緒に閉じ込めないよう晴れた日(乾燥した日)を選ぶとよいでしょう。
5:虫食い予防!人形用の防虫剤を使おう
衣装の虫食いなどを防ぐため、お人形用の防虫剤を収納ケースに入れましょう。人形専用の防虫剤があるので、適正量の違う衣料用の防虫剤は極力使わないことをおすすめします。またお人形を傷めたり衣装を変色させないよう、防虫剤はお人形と一緒に袋に入れず、袋の外(収納ケースの中)に入れてお人形に触れないようにしましょう。
カビを防ぎたい人は防カビ剤を使ってもOKですが、防虫剤と一緒に使うことはおすすめしません。成分が化学反応を起こし、お人形を傷つけてしまったり小道具を溶かしてしまったりすることがあるからです。なお、防虫剤・防カビ剤は製品によっても成分が違うため、毎年同じ製品を使うようにしましょう。
ふらここの雛人形の場合の収納は?収納時の道具付きでラクラク!
ふらここの雛人形を収納する場合も、ご紹介の通り湿気や温度、直射日光に気を付けてしまうことが重要です。ただしふらここの雛人形はコンパクトサイズのものが多いため、収納場所を探したり確保したりするのはそこまで難しくないといえるでしょう。
また、ふらここのお人形には全て不織布の袋と桐箱がセットになっています。セットの中にはふきん・手袋・毛ばたきが入っているため、収納時にお人形に素手で触ることなく、優しく汚れを落としてしまうことができます。毎年収納することを考えると、収納時の道具までセットになっているふらここのお人形がおすすめです。
湿気の少ない場所で丁寧に保管!来年もきれいなお人形を飾りましょう
雛人形は桃の節句が終わったらすぐにしまうのが望ましく、収納場所は湿気が少なく風通しの良い押し入れ上段などがおすすめです。収納する際には収納ケースを改めて用意し、お人形の汚れを優しく落とします。お人形のお顔を保護して袋に入れたら収納ケースにしまい、防虫剤はお人形に触れないよう袋の外に入れます。ふらここのお人形ならコンパクトサイズで収納スペースも少なく済み、袋や桐箱、手袋など収納に必要な道具も一式セットになっているのでおすすめです。毎年飾る雛人形ですから、来年もきれいに飾れるよう、正しく丁寧に収納しましょう。
\ 準備や片付けをできるだけ楽にしたい人にオススメ♪ /
1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。