投稿日:2021年5月21日 更新日:2023年9月28日

雛人形 飾り方

シンプルな「親王飾り」の雛人形を取り入れる魅力とは?

豪華な雛人形というと、三人官女や五人囃子などを含む段数の多い雛飾りをイメージされる方が多いかもしれません。しかし、近年は華やかさや高級感を演出できる「親王飾り」も増えてきており、「コンパクトで付属品が少ないから飾りやすい」「段飾りよりもリーズナブルな分品質を重視して選べる」などと大変人気が高まっています。

そこで、今回は親王飾りの雛人形に焦点を当て、押さえておきたい特徴や魅力についてまとめました。さらには付属品ひとつひとつの素材やデザインにこだわったふらここオリジナルの親王飾りもご紹介するので、シンプル&上質な雛人形をお探しの方はぜひチェックしてみてください。

雛人形の「親王飾り」とは?

「親王飾り」とは、男雛と女雛で構成されたシンプルな雛人形のことです。現在は五人飾や十人飾、十五人飾などお人形の数によってさまざまな種類が見られますが、実は雛人形が誕生した当初は親王飾りが主流でした。

もともと、雛人形は平安時代に貴族の間で親しまれた「ひいな遊び」が起源であるとされています。紙や布でつくられた小さなお人形を「ひいな」と呼び、子どもが玩具として男女一対で遊んでいた習慣がありました。

そこから、「流し雛」と呼ばれる厄払いの風習と組み合わさるなどの歴史を遂げ、現在のような3月3日の雛祭りに男雛・女雛を飾るスタイルが定着していったと言われています。

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ではなぜ男女一対の雛人形を親王飾りと呼ぶのかというと、その理由は雛飾りが「天皇の結婚式を模したもの」であることが大きく関係しています。つまり、男雛と女雛は天皇皇后を表しており、さらに天皇の嫡出子を主に「親王」と呼ぶことから、「生まれた女の子が天皇皇后のように幸せな結婚に恵まれますように」という願いを込めて親王飾りと呼ぶようになったのです。

このようにもともとは親王飾りが基本でしたが、江戸時代後期には男雛と女雛だけでなくお付きの人々や装飾品も一緒に飾られるようになりました。ちなみに、宮廷や武家の間で行われていたひな祭りが庶民の間に広まったのもちょうどこの頃であったと言われています。

 

親王飾りの魅力は「シンプル・省スペース・低コスト」

男雛と女雛のみの親王飾りは、何といっても「飾り方がシンプルであること」が大きな魅力です。基本的には台の上に男雛と女雛を中心に配置し、その後ろに屏風、両脇に雪洞(ぼんぼり)、前に三宝や菱餅を設置するシンプルでわかりやすいスタイルとなっています。

付属品が少ない分、飾る・しまうといった作業を比較的簡単に行えるでしょう。また、男雛を左側、女雛を右側に配置することさえ覚えておけばスムーズに設置でき、毎年の飾り付けにおいて「このお人形はどこに飾ればいい?」などと悩むこともありません。

そのようにシンプルな構成の雛人形であることから、省スペースな点も注目したいメリットです。段のある雛飾りに比べるとコンパクトサイズのものが多く、設置場所や収納場所を選ぶことなく気軽に取り入れていただけます。

さらに「比較的お求めやすい価格」も親王飾りならではの魅力で、なるべくリーズナブルな雛人形をお探しの場合にもおすすめです。たとえば近年人気が高まりつつある木目込み人形の場合は「7万円~10万円程度」の価格帯が多く、段のある雛飾りを購入する場合と比較するとぐんと費用を抑えられます。

 

コンパクトながらも存在感抜群。ふらここオリジナルの親王飾りをご紹介

ふらここでご用意している親王飾りのラインナップには、シンプル&コンパクトでありながらも存在感のある逸品が豊富です。お人形やお屏風などの付属品ひとつひとつの素材とデザインにこだわり、熟練の職人による細かな手作業によって上質感あふれる雛人形に仕上がっています。

ちなみに、あとからプラスできる単体のお人形やお道具、飾り台なども取り扱いがございます。いずれお人形などを増やしたいご希望がある場合には、「とりあえずシンプルな親王飾りを購入し、成長とともに少しずつにぎやかにしていく」といったスタイルでお楽しみいただいてもよいでしょう。

ここでは赤ちゃんのママと同世代のふらここスタッフが、今風のお部屋にも取り入れていただきやすい親王飾りを3点セレクトいたしました。色合いやデザイン、そしてお人形のかわいい表情にも注目しながら、ぜひお気に入りのタイプを見つけてみてください。

・めいめい 花に小鳥の丸紋

商品名:めいめい 花に小鳥の丸紋(ME-01120700
サイズ:横幅42.5cm×奥行25cm×高さ27cm
価 格:81,500円(税込89,650円)

~商品の特徴~

さくら色のお屏風が春の訪れを感じさせてくれる、優しさあふれる雰囲気が魅力の親王飾りです。お屏風には「梅にまり」柄の京刺繍(きょうししゅう)をあしらい、穏やかに微笑むお人形の可愛らしさをより一層引き立てました。

お人形のお衣装に取り入れたのは、京都・十三代目 譽田屋勘兵衛(こんだやかんべえ)が丹念に織り上げた上質な絹織物。古くから新春のおめでたい絵柄として伝わる「花に小鳥の丸紋」柄が特徴的で、その繊細な刺繍や色合いは一生ものの美しさです。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/ME-01120700

・まいまい 京刺繍・葵に花・桜色

商品名:まいまい 京刺繍・葵に花・桜色(MI-01123301
サイズ:横幅42cm×奥行27cm×高さ23.5cm
価 格:81,500円(税込89,650円)

~商品の特徴~

春らしい優しい色使いとデザインをお楽しみいただける、甘すぎず上品な印象の親王飾りです。にっこり笑顔のお人形とやわらかなお日様をイメージしたコーラル色のお衣装が絶妙にマッチしており、見るほどに心和むような温かみのある雰囲気を演出できます。

御簾(みす)から花喰い鳥の絵屏風がのぞくデザインも何とも素敵で、上部にタッセルをあしらうことでさらにおしゃれな雰囲気に仕上げました。お屏風や飾り台はナチュラルなホワイトカラーを基調としているため、モダンなインテリアスタイルにも取り入れていただきやすいでしょう。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/MI-01123301

・れいれい 京刺繍・桜色

商品名:れいれい 京刺繍・桜色(RE-01141800
サイズ:横幅42.5cm×奥行25cm×高さ25cm
価 格:86,000円(税込94,600円)

~商品の特徴~

淡いパステルカラーのお衣装が目を引く、コンパクトながらも高級感あふれる親王飾りです。優しい花柄の京刺繍がまるで宝石をちりばめたように美しく、お人形の上品なお顔立ちをさらに引き立てています。

お屏風には雪輪と桜の刺繍を施し、穏やかな春の訪れを表現いたしました。ダークブラウンの飾り台とお屏風によってシックな雰囲気に仕上がっているため、落ち着いた印象の雛人形をお探しの場合にぴったりな商品です。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/RE-01141800

 

お子さまの雰囲気に合う親王飾りを取り入れて、笑顔あふれる初節句を

親王飾りの雛人形は、シンプルなインテリアを好まれる方、さらには省スペースなタイプをお探しの方などにおすすめです。飾り方もシンプルなので毎年の出し入れがしやすく、お子さまと一緒に飾る・しまう際もスムーズに行いやすいでしょう。

ふらここでは今回ご紹介した商品以外にも、見るほどにうっとりするような魅力的な親王飾りを豊富にご用意しております。また、五人飾や十人飾、十五人飾といった段飾りのタイプも充実しているため、ぜひご予算やスペース、お部屋との相性などを考慮しながらお子さまにぴったりな雛人形を見つけてみてください。

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この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋