投稿日:2021年12月17日 更新日:2023年9月25日

雛人形 付属品 飾り方

雛祭りソングの「ぼんぼり」とは?雛人形に添える意味や設置場所を解説

雛人形の両脇に見られる、ちょうちん型をしたお道具の「ぼんぼり(雪洞)」。童謡『うれしいひなまつり』の歌い出しにも「あかりをつけましょぼんぼりに」と登場しますが、そもそもぼんぼりとは何か、なぜ雛人形に添えられているのかを詳しくご存知の方は少ないかもしれません。

そこで、今回はぼんぼりに関する基礎知識をメインに、雛飾りにおける役割や基本的な設置場所についてまとめました。さらには、おしゃれなぼんぼりが印象的なふらここの雛人形セットや、あとから追加していただける単体のぼんぼり商品も合わせてご紹介いたします。

\ 雛人形と一緒に飾られている花の種類、ご存じですか? /

ぼんぼりは「小型の行灯(あんどん)」の一種

ぼんぼりとは小型の行灯(持ち歩ける灯具)の一種で、手燭(てしょく)や燭台に紙や布を張り、その中でろうそくを用いて点灯するものです。まだ電気のなかった時代に、照明器具として用いられていました。

「ぼんぼり」という名前の由来には諸説ありますが、一説では紙や布を通したほんのりとした明かりの「ほんのり」が変化してぼんぼりと呼ばれるようになったとされています。また、本来のぼんぼりの意味が「ぼんやりとしていてはっきりしないさま」「ものの色や形がぼやけて見えるさま」であったことも関係しているようです。

ちなみにぼんぼりの漢字表記である「雪洞」に関しては、ぼんぼりの形状や構造が茶道で用いられる「雪洞(せっとう・木や竹に薄い紙を張った蓋付きの道具)」に似ていることから同じ漢字を当てるようになったと言われています。その一方で、雪で作ったかまくらの中で火を灯した際に、そのやわらかな明るさがぼんぼりの灯りに似ていたことに由来するという説もあります。

 

雛人形にぼんぼりが添えられている理由とは

ぼんぼりは多くの雛人形に添えられており、その背景には「江戸時代における結婚式の風習」が大きく関係しています。そもそも雛人形は天皇の結婚式を模したものでありますが、雛人形文化が大衆に広まった江戸時代当時の結婚式は現代のような日中ではなく「亥の刻(21時~23時頃)」に行われていました。

その時間帯は灯りがなければ何も見えないため、ぼんぼりは結婚式における必須アイテムだったようです。その風習がいつしか雛人形にも取り入れられるようになり、お人形の周辺を彩るお道具のひとつとして今もなお親しまれています。

 

雛人形ではどの位置にぼんぼりを飾る?

雛人形にはぼんぼり以外にもさまざまな付属品があるため、「ぼんぼりはどの位置に飾ればいい?」と悩む場合もあるのではないでしょうか。特に段のある雛飾りの場合には、どの段に飾るべきか迷いやすいかもしれません。

ぼんぼりは結婚式の主役であるお内裏様のお顔がほのかに照らされるよう、「男雛と女雛が飾られている段の左右」に飾りましょう。ぼんぼりによっては模様やデザインが前後で異なるものもあるので、おしゃれに見える角度を探して設置してみてください。

ちなみに、雛人形のぼんぼりには点灯可能なものが多く、近年では電池で光るタイプやコンセントタイプ、LEDタイプなどバリエーションが豊富です。点灯させると幻想的な雰囲気を演出できるので、インテリア感覚でぼんぼりを楽しまれてはいかがでしょうか。

 

ふらここのおしゃれなぼんぼりをチェック

ふらここの雛人形に付属している照明具の種類は、筒型/球型の「雪洞(ぼんぼり)」タイプと棒状になった「燭台(しょくだい)」タイプの2種類があります。
※雪洞(ぼんぼり)はすべての商品が実際に灯りを灯せる仕様です。
※燭台は1部の商品のみ灯りを灯せる仕様です。

バリエーション豊かで、おしゃれなデザインのぼんぼりを取り入れた雛人形をお楽しみいただけます。また、ぼんぼり単体での販売も行っており、雛飾りの両脇に添えて華やかさをプラスするスタイルもおすすめです。

ここではぼんぼりのデザインが印象的なセット商品と、単体でご購入いただける商品の2点をご紹介いたします。熟練の職人がひとつひとつ手作業で仕立てているので、ぜひ丁寧に仕上げられた繊細なつくりにもご注目ください。

・めいめい 京刺繍・春爛漫

商品名:めいめい 京刺繍・春爛漫(ME-01141200)
サイズ:横幅42cm×奥行27cm×高さ27.5cm
価 格:90,900円(税込99,990円)

~商品の特徴~

繊細な京刺繍をあしらった鮮やかなお衣装と、凛としたお顔立ちのお人形が目を引く親王飾です。お衣装には「豊かさ」と「繁栄」の象徴である桜の花を、お屏風には可愛らしいレジンの実をあしらい、実り多い幸せな人生を願う親御さまの想いを表現いたしました。

燭台は飾り台とお屏風の雰囲気にマッチするよう、自然木を用いて仕上げております。全体的にナチュラルなテイストなのであらゆるお部屋に取り入れやすく、キャビネットの上のようなちょっとしたスペースにも飾りやすいサイズ感も魅力です。

※こちらの燭台は、ボタン電池内蔵で明かりが灯るLEDタイプです。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/ME-01141200

・雪洞 『春うらら』

商品名:雪洞 『春うらら』(HOP-0050200)
サイズ:横幅10.5×高さ13cm
価 格:14,050円(税込15,455円)

~商品の特徴~

場所を取らないコンパクトサイズが魅力的な、コードレス式のぼんぼりです。提灯の本場・岐阜の職人が仕立てたこだわりの逸品で、火袋のひごを1本ずつ和紙でくるむ丁寧なつくりや、土台には天然木を使用するといったこだわりの素材にぜひご注目ください。

春のお花畑で舞う蝶を表現した火袋が何とも可愛らしく、ナチュラルな色合いなのでどのような雛人形にもよく似合います。お人形セットの左右に設置していただくと、より一層華やかで特別感あふれる空間に仕上がるでしょう。

※単3乾電池4本が同梱されています。

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/HOP-0050200

 

ぼんぼりによる光の演出も楽しみながら、思い出深い雛祭りを

ぼんぼりは結婚式をライトアップする重要な照明器具であったことから、天皇の結婚式を模した雛人形における大切なお道具として取り入れられています。ぼんぼりの灯りによってほのかに照らされるお人形を眺めながら、お子さまに「雛祭りの由来や雛人形を飾る意味」などについてお話されてはいかがでしょうか。

ふらここでは雛人形を種類豊富にご用意しており、熟練の職人による手作りのお人形やお道具は「コンパクトながらも本格的」とご好評いただいております。「上質でおしゃれな雛人形で初節句をお祝いしたい」とお考えの方は、ぜひふらここの商品ラインナップをチェックしてみてください。

ふらここの雛人形一覧はこちら>

\ 付属品や道具類にも、一つ一つ意味や役割があるんです✨ /


この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋