投稿日:2020年6月19日 更新日:2023年10月27日

五月人形 購入について

五月人形はお下がりで使いまわしていいの?次男・三男にも1つずつ用意するべき?

五月人形を用意するにあたり、

『五月人形はお下がりNG』と聞いたことがあるけれど本当?」

と気になっている方もいるかもしれません。

この記事は、


「パパが『長年親しんできた五月人形を、わが子にも受け継いでもらいたい』と言っているけれど・・・お下がりでもいいのかな?」

「2人目の男の子が生まれたけれど、長男の五月人形を兄弟で共有ってアリ?」


というお悩みをお持ちの方に向けて書いています。

実は、五月人形には「お下がりはNG」といった明確なルールはありません。

一方で、五月人形に込められた意味を考慮すると、お下がりを使うのではなく、1人に1体ずつの五月人形を用意してあげるのがオススメです。

この記事では、「五月人形のお下がり」に関する見解に触れながら、2人目以降が生まれた場合に備えた五月人形の選び方を解説いたします。
また、役目を終えた五月人形の供養の仕方についても解説していきますので、「お下がりで使おうと思っていた、パパや兄弟の五月人形をどうしようか・・・」と悩んでいる方も必見です。

さらに、五月人形をご検討中の方に、コンパクトサイズで人気の高い、ふらここのおすすめ商品を3点ピックアップいたしました。
兄弟それぞれに五月人形を用意してあげたい、とお考えの方にはぜひご参考ください。

\ どれもコンパクトで飾りやすいから、2人目以降も安心💕 /



五月人形はお下がりで使いまわしてもいいの?

実は、五月人形には「お下がりはNG」といった明確なルールはありません。

もちろん「1人につき1体ずつの五月人形を用意しないと不幸になる」といったことはなく、各ご家庭の判断に合わせる形で問題ないとされています。

たとえば五月人形をインテリア感覚で気軽に飾るスタンスであれば、パパからのお下がりを取り入れたり、ご兄弟みんなで1体のものを共有したりするスタイルでもよいでしょう。

一方で、「五月人形に込められた意味を重視して取り入れたい」とお考えの場合は、古くからの伝統に従って1人に1体ずつ用意し、お下がりは避けることをオススメします。

五月人形に込められた「身代わり」「厄除け」の意味を重視するならお下がりはNG

ではなぜ古くからの伝統では「五月人形のお下がりはNG」とされているのか、ここでは五月人形に込められた意味について注目してみましょう。

そもそも5月5日の端午の節句は、古代中国から伝わった「とある政治家を供養するためのお祭」が起源とされています。
春秋戦国時代の中国では、陰謀によって国から追放されて川に身を投げた「屈原(くつげん)」という人望厚き政治家を供養するために5月5日を祭りの日とし、それが徐々に病気や災厄を避ける行事として定着していきました。

〇参考:こどもの日(端午の節句)の歴史は中国から?お祝い方法の意味も解説>

その文化が日本に伝わるなかで、薬草の「菖蒲(しょうぶ)」を軒下につるしたり、菖蒲湯に入ったりといった厄除けの風習が根付いていきます。
さらに菖蒲の読みが武勇や武道を重んじることを意味する「尚武(しょうぶ)」と同音であることから、武家における大切な跡継ぎである男の子を厄や災いから守るために、武士の象徴である兜や鎧などを飾るようになりました。

兜や鎧を「敵の攻撃から身を守る」ために身に着けていたことから転じて、「災いから身を守る」ためのものとして飾られるようになったのですね。

このような背景を考慮すると、五月人形には「身代わり」や「厄除け」の意味合いが込められていることがうかがえます。

そのため、ほかの人の五月人形を譲り受けると「その五月人形がもともとの持ち主から受けた厄が受け継がれてしまう」と考えられており、たとえパパからであってもほかの方のお下がりを使用したり、兄弟間で共有したりすることは望ましくないと言われることがあるのです。

現代では、「敵の攻撃から身を守る」という役割はほぼ失われていますが、お子さんの成長を見守っていってもらう「お守り」としての役割を考えると、一人にひとつ、用意してあげるのが良いでしょう。

 役目を終えた五月人形はどうやって供養する?

伝統に忠実に五月人形を用意してあげた場合、気になるのが役目を終えた五月人形の供養。

長年わが子の成長を見守ってくれた五月人形だからこそ、ただ処分するのではなくしっかりと感謝を込めて供養してあげたいですよね。

一般的に「供養」とは、お供えものを捧げることで仏や菩薩などに対して尊敬や感謝の念を示すことや、亡くなった人などにお供えものをしたりお経を読んだりして冥福を祈ることをいいます。

五月人形の供養も、「子どもの厄災を引き受けてくれてありがとう」という感謝の気持ちを伝えることが目的です。

なお、供養する時期としては、子どもが無事成長し終わった頃(成人した後など)がよいでしょう。

成人すると「無事大人になり、一人立ちした」と区切りを感じる方も多いと思います。
このため、五月人形の供養をするのであれば、こどもが成人した後などに、成長を見守ってくれた感謝を込めて供養を行うのがオススメです。

五月人形の供養方法は3種類

五月人形の供養は、大きく分けて次の3種類が存在します。

1.神社やお寺で行う
2.一般社団法人 日本人形協会に依頼する
3.自宅で供養を行う

どれが正解、というものはありませんので、供養をされる方のお気持ちや都合などにあわせて、自分でもっとも良いと思う供養の方法を選ぶと良いでしょう。

供養の種類費用人形の供養方法
神社やお寺で行う供養料 3,000円~10,000円
宅配便を利用する場合は+送料
寺社でお炊き上げ
一般社団法人 日本人形協会に依頼する供養料として5,000円程度+送料10月の「人形供養祭」でお炊き上げ
自宅で供養を行う0円
自宅供養向けの供養キットを利用する場合は+3,000円
自宅で供養後、可燃ごみや粗大ごみとして処分
△供養方法のまとめ△

【供養の方法① 神社やお寺で行う】

神社やお寺に依頼し、供養してもらう方法です。

全ての寺社で行っているわけではないので、事前に供養を行っているかHP等で確認してから依頼しましょう。

・供養の依頼方法

大きく分けて「直接持ち込み」と「宅配便で配送」の2種類です。

近隣に供養を行っている寺社があれば持ち込みも可能ですが、遠方の場合や持ち込むには大きいものなどは、宅配便を利用すると良いでしょう。

寺社で受け取った後は、お坊さんや宮司さんが読経やお焚き上げをして、供養してくれます。

・供養にかかる費用

寺社で供養をする場合は、供養料がかかります。
また、宅配便を利用する場合は送料も考慮しておきましょう。

供養料は3,000円~10,000円程度が相場ですが、依頼方法や供養料などは神社やお寺によって異なりますので事前に確認をオススメします。

【供養の方法② 一般社団法人 日本人形協会に依頼する】

一般社団法人 日本人形協会は、日本の伝統的な工芸品や産業の振興を目指して活動している団体です。
活動の一環として、五月人形を含むさまざまなお人形の供養を行っています。

・供養の依頼方法

電話かWebサイトから申し込みます。

「ひとがた札」「お人形送り専用ラベル」等が入った「お人形差出キット」を送付してくれますので、キットの通りに梱包・発送します。
(※発送用の箱は自分で用意)
発送後、1週間以内に供養料を支払いましょう。

お人形は毎年10月頃に行われる東京大神宮の「人形感謝祭」でしっかりと供養され、11月初旬頃に供養済のお知らせが届きます。

・供養にかかる費用

供養料として5,000円程度がかかるほか、お人形の送料も発生します。

発送する箱の大きさが 縦+横+高さ の合計が170cm以内、重量が30kg以内と決められていますので、これを超えるサイズのものは、供養料追加分一個につき2,000円が供養料に加算されます。

一般社団法人 日本人形協会
https://www.ningyo-kyokai.or.jp/kuyou/

【供養の方法③ 自宅で供養を行う】

自宅で供養する場合は、可燃ごみまたは粗大ごみとして処分することになります。

処分方法や分別方法はお住まいの自治体によって異なります。
事前にHPなどで確認しておきましょう。

・供養の方法

処分の際は、供養の意味で「これまで子どもを守ってくれたことへの感謝」を心の中で伝えつつ、作業するとよいでしょう。
より丁寧に供養したい場合は、白い和紙に五月人形を乗せて上からお清めの塩を振り、感謝の気持ちを持ってお見送りするのがおすすめです。

また、寺社によっては自宅供養向けの供養キットを提供しています。

形代や絵馬など、自宅で供養するためのキットが送られてくるので、キットに沿って自宅で供養を行った後、キットを送り返すと寺社で供養・お炊き上げしてくれる、というものです。

この場合、五月人形自体は送付しないので自宅で処分することになりますが、お寺や神社側でも形代や絵馬などを供養してくれるので、「人形は送れないけれど感謝の気持ちを込めてしっかりと供養したい」という方にオススメです。


ただし、きちんと供養したとはいえ、「五月人形を可燃ごみや粗大ごみとして捨てるのは抵抗がある・・・」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

こういった供養などは気持ちも大切なので、気になるようなら①の神社やお寺で供養してもらう方法や、②の日本人形協会に依頼する方法がおすすめです。


供養の方法についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事(感謝の気持ちを伝えよう!役目を終えた五月人形を供養する方法3選)でご紹介していますのでぜひご覧ください。

兄弟それぞれに五月人形を用意するなら「コンパクトなタイプ」がおすすめ

ここまでで、

・五月人形には「身代わり」「厄除け」といった意味合いが込められていること

・意味合いを重視すると、パパのお下がりや兄弟で共有はせず、一人に1体ずつ用意することが望ましいこと

をお伝えしてきました。

とはいえ、価格や飾るスペース・収納の問題を考慮すると、「大きな五月人形をいくつも用意するのはちょっと…」と躊躇される場合もあるでしょう。

そこでおすすめしたいのが、1体目からコンパクトな五月人形を取り入れることです。
コンパクトなタイプであれば複数設置・収納しても省スペースで収まりやすく、価格も比較的お手頃で取り入れやすい傾向があります。

五月人形の大きさがコンパクトだからと言って、「身代わり」や「厄除け」として役割を果たさないということではありません。
ぜひ品質やデザイン性などを重視しながら、お子さまひとりひとりにぴったりな五月人形を見つけてみてください。

コンパクトな五月人形がたくさん!ふらここのおすすめ商品をご紹介

ふらここでは、省スペースに設置・収納できる五月人形を種類豊富に取り揃えております。
ここでは、コンパクトながらも存在感抜群のおすすめ商品を3点ピックアップしました。

勇(ケース入)

商品名:勇(ケース入)/ T-000021500
サイズ:横幅32cm×奥行24cm×高さ25cm
価 格:90,500円(税込99,550円)

~商品の特徴~

大きな瞳がかわいらしく、無垢で凛とすましたお顔立ちに安心感を覚える大将飾りです。
手に持っている「菖蒲太刀(しょうぶだち)」は、端午の節句の観賞品として江戸時代後期にはより華美な造形となり、親しまれてきたものです。
脇の花飾りとあわせ、菖蒲のようにまっすぐ丈夫な子に育つようにとの願いが込められています。また、ガラスケース入りのお人形であるため、小さなお子さまやペットがいるご家庭でも安心してお飾りいただけます。

https://www.furacoco.co.jp/gogatsu/product/T-000021500

紺碧に菊唐草の兜(平飾りタイプ)

商品名:紺碧に菊唐草の兜(平飾りタイプ)/ K-000650100
サイズ:横幅28cm×奥行22cm×高さ27cm
価 格:74,500円(税込81,950円)

~商品の特徴~

ナチュラルな白木の台屏風に、デザイン性の高い優美な兜を組み合わせた兜飾です。鍬形(くわがた)を差し込む鍬形台や吹き返しの装飾金具などに作者の名匠・総州 英凛(そうしゅう えいりん)による繊細な細工がほどこされており、コンパクトながらも高級感や特別感を存分にお楽しみいただけます。

全体的に爽やかな色味で仕上げているため、すっきりと飾りたい方、ホワイト系のインテリアに合わせたい方などにおすすめです。

https://www.furacoco.co.jp/gogatsu/product/K-000650100

紫裾濃糸縅の鎧


商品名:紫裾濃糸縅の鎧(Y-000330600)
サイズ:横幅30×奥行27×高さ31cm
価格:108,500円(税込119,350円)

~商品の特徴~

古くから高貴な色として愛されてきた”紫”の鎧が目を引く、落ち着いた雰囲気の鎧飾です。お屏風に描いた竹林やウォルナット調の飾り台との組み合わせにより、趣のあるクラシカルなテイストに仕上げました。

美しいゴールドは高級感に溢れ、どのようなインテリアにもぴったりと溶け込みます。

https://www.furacoco.co.jp/gogatsu/product/Y-000330600

伝統を重視するなら、コンパクトな五月人形を1人につき1体用意するのが◎

五月人形には「身代わり」や「厄除け」といった意味合いが込められていることから、伝統を重視する場合はお下がりではなく「1人につき1体」用意することをおすすめします。

次男・三男やそれ以降の男の子にも1体ずつ用意してあげることを想定し、ぜひ1体目からコンパクトタイプの五月人形を選ぶとよいでしょう。

ふらここでは、今回ご紹介したお人形以外にもさまざまなタイプの五月人形をご用意しております。
ぜひ以下のラインナップもチェックして、ご自宅の雰囲気やお子さまのイメージにマッチするものを見つけてみてください。

ふらここの五月人形一覧はこちら>

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この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋