投稿日:2020年9月10日 更新日:2023年8月8日

雛人形 ひな祭り 歴史

【知っておくべきこと4つ】雛祭りのしきたりを知ってより楽しいお祝いを!

初めての雛祭りや何度目かの雛祭りでも、「雛祭りの正式なしきたりについては良く知らない」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。

初節句はいつ祝うべきなのか、雛人形は誰が用意すべきなのか、雛人形はいつまで飾るべきなのか、お祝いのお礼はどうしたらいいのか…。なかなか知る機会のないしきたりも多いものです。

この記事では、こうした雛祭りのしきたりや疑問について詳しくご紹介します。

\ 「雛祭りって、何から準備すればいいの・・・?」という方必見! /

雛祭りの「しきたり」として知っておくべきこと4つ

女の子を授かったら、雛祭りのしきたりとして知っておきたいことがいくつかあります。ここでは、知っておきたい4つのしきたりや疑問点について、1つずつご紹介します。

 

1:「初節句」は最初の3月3日でなくてもよい

女の子の「初節句」は、生まれてから最初に迎える3月3日です。しかし、特に「最初の3月3日に祝わなければならない」というしきたりはありません。

例えば、お子さんが生後10ヶ月の状態で迎える初節句と、生後1ヶ月で迎える初節句ではかなりお祝いできることや準備することが違ってきます。生後すぐに初節句がくる場合は、お子さんの体調が整わずお祝いが難しいことも考えられます。初節句は「最初の3月3日」にこだわることなく、時期をずらして行ったり翌年に行ったりするなど、無理のない時期にお祝いするのがよいでしょう。

 

2:雛人形を用意(購入)するのはお子さんの祖父母でなくてもよい

雛人形の購入について、「誰が用意しなければならない」という決まりはありません。一般的には妻の両親が孫のために用意するケースが多くなっていますが、特に守らなければならないしきたりではないので、誰が用意しても問題ありません。

嫁入り・婿入りする方の家が雛人形を用意することが多いのは、「雛人形は嫁入り道具のひとつとして用意するもの」という昔の風習からきています。また、「五月人形の用意にしきたりってあるの?端午の節句のしきたりを知ろう」でもご紹介したように、昔は母方のご両親は嫁ぎ先で暮らす娘と孫に会う機会が少なく、五月人形や鯉のぼりを用意することで会いに行く機会にしていたようです。雛人形の場合も同じ理由で、今の風潮ができたようです。

雛人形を誰が用意するかは、両家の状況や希望によって柔軟に決めるとよいでしょう。

 

3:雛人形は早めに飾って早めにしまう 

雛人形を飾る時期としまう時期については、大体望ましいタイミングが決まっています。

飾る時期については、立春(2月4日前後)の頃から、遅くても雛祭り(3月3日)の1週間前までに飾っておくのが望ましいと言われています。

忙しいとつい雛祭りの前日に慌てて飾ることになりがちですが、これはお葬式などの急で不吉な行事を連想させるため 、良くないとされています。雛人形を飾る時は余裕を持って、前々から飾れるよう心がけましょう。

しまう時期については、雛祭りが終わり次第、天気が良く乾燥した日になるべく早くしまうとよいでしょう。「雛人形をしまうのが遅れると、その子の婚期が遅れる」という説もありますが、これは迷信なのであまり気にすることはありません。

詳しくは「雛人形はいつからいつまで飾るべき? 実は決まりはありません!」でもご紹介していますので、気になる人はぜひこちらも読まれてみてください。

 

4:お祝いのお礼は内祝いや食事会で

雛人形を用意してくれた祖父母や、雛祭りのお祝い・パーティーに参加してくれた人には、お礼の品を用意するのが一般的です。

お礼の品に特に決まりはありませんが、内祝いとして赤飯や紅白の角砂糖などをセット販売している商品もあるので、こちらを利用するのも良いでしょう。お祝いの内容や程度は地域によっても差があるので、お返しをしない場合は雛祭り当日の写真を贈るのも一つの方法です。

また、両親や兄弟などから初節句のお祝いをもらった場合は、まず節句の当日(難しければ別日でも可)に食事会やパーティーを開き、おもてなしをするのが一般的です。祖父母の世代や地域柄などによっては雛祭りを女の子にとって重要なお祭りとして「旅館やホテルなどで食事会を行うもの」と認識されている方もいるため、周りの人の意見なども参考にしながら、お礼の方法を考えるとよいでしょう。

 

一般的なしきたりを押さえつつ、地域や両家の雰囲気も見て

雛祭りには「絶対に守らなければいけない」というほど重要なしきたりはありませんが、「一般的にこうした方がよい」といった風習は存在します。初節句の時期は状況に合わせてずらしてもよく、雛人形の用意は祝われる子の祖父母でなくても構いませんが、雛人形を飾る時期は早めの方がよいなど、多少気を付けた方がよいルールも。特にお祝いのお礼については、お礼の品を贈ったり食事会を開催したりといったことが必要になることが多いようです。地域や親戚の風習も参考にしながらしきたりを守り、最後まで気持ちよく雛祭りを楽しみましょう。

\ しっかり準備して特別な1日を♡ /


この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋