投稿日:2021年10月26日 更新日:2023年8月7日

雛人形 伝統行事 ひな祭り

雛人形は海外にもある?雛祭りにそっくりなインドの風習もご紹介!

女の子の健やかな成長への願いを込めて、3月3日の雛祭りの際に飾る「雛人形」。日本において古来より親しまれてきた伝統的な風習ですが、「雛祭りは海外にもあるのか」「雛人形は海外で認知されている?」などと気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこで、今回は海外と雛祭り・雛人形との関係性について詳しく調査してみました。そのなかで見つけた海外にある雛祭りそっくりのお祭りや、海外で雛人形を入手する方法についてもご紹介します。

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雛祭りや雛人形は海外にも存在している?

雛祭りは日本では伝統的な節句行事で、女の子の健康や成長を願って雛人形を飾り、白酒(甘酒)や菱餅、ひなあられ、ちらし寿司などの節句料理でお祝いするスタイルが一般的です。一方で海外には雛祭りや雛人形は存在しておらず、日本独自の文化とされています。

実は雛祭りの起源は古代中国にあるとも言われており、旧暦3月3日の巳の日には「上巳(じょうし)の節句」と呼ばれる行事が行われていました。この頃は「邪気が生まれやすい季節の変わり目」であることから、人々は水辺で手足を洗うことで厄を落としていたと言われています。

その風習が日本に伝わるなかで、日本独自の「ひいな遊び(紙でつくられたお人形を紙製のお屋敷のなかで遊ばせる、おままごとのようなもの)」や日本古来の神事・宮中行事などが組み合わさり、日本ならではの節句行事として根付いていったのです。

〇雛祭りの歴史について詳しくはこちら>

 

雛祭りは海外で認知されている?海外からの反応は?

雛祭りは海外には存在しないものの、英語では「Girl’s festival(女の子のお祭り)」や「doll’s festival(お人形のお祭り)」と表現されます。世界的に認知されているわけではありませんが、日本に興味がある方、日本語を学んでいる方のなかには雛祭りや雛人形をご存知の方も少なくありません。

では雛祭りに対する海外からの反応はどうなのかというと、雛祭りや雛人形をご存知の方の多くが「可愛らしいお祭り」「雛人形が美しい」などと好意的なイメージをお持ちの印象です。特に繊細な雛人形のつくりに魅了される方は多く、雛祭りが近づくと各地で行われる雛祭りイベントでは外国人観光客の姿も多く見られます。

 

雛祭りにそっくり!?インドの「ナヴァラトリ」に注目

雛祭りは日本独自の文化ですが、実はインドにも雛祭りのようにお人形を飾ってお祝いするスタイルの「ナヴァラトリ(Navaratri)」と呼ばれるお祭りがあります。ヒンドゥー教の神に祈りを捧げて幸福を願うもので、奇数段の雛壇にシヴァ神やガネーシャ神といったインドの神様を中心としたお人形が飾られます。

日本の雛祭りと大きく異なる点は、子どもだけでなく大人も含めた女性全員が主役のお祭りであること。また、雛祭りは3月3日の1日のみですが、ナヴァラトリは9夜10日間に渡ってお祝いされます。

細かな内容は異なるものの、女性の幸せを願うお祭りであること、そして雛壇に人形を並べるスタイルが日本の雛祭りによく似ています。具体的にどのような姿のお人形が飾られるのか、日本の雛人形と比較しながら注目してみると面白いかもしれません。

また、世界にはナヴァラトリ以外にも「女性が主役の日」は存在しており、国や地域によって内容が異なります。とはいえ、日本のような「女の子のためのお祭り」はほとんど見られず、そういった面でも雛祭りは世界的に珍しいスタイルのイベントと言えるでしょう。

 

海外在住で雛人形が欲しい場合は?

海外には雛祭りの文化がないため、雛人形自体も販売されておりません。しかし、海外在住の方のなかには「わが子に雛人形を贈りたい」とお考えのケースもあるのではないでしょうか。

もしも海外で雛人形を手に入れたい場合は、日本の雛人形メーカーから現地に取り寄せる必要があります。ただし、海外への配送に対応しているメーカーは限られるため、ご希望の雛人形を入手可能かどうか事前に確認されるとよいでしょう。

ちなみにふらここでは海外へのご配送は承っておりませんが、海外在住の場合は一度日本のご親族(赤ちゃんの祖父母さまなど)が受け取られて、そのご親族さまが海外発送の手配をされるケースが多い印象です。

 

日本ならではの伝統行事を大切に受け継ぎましょう

海外では類を見ない、日本ならではの伝統行事である雛祭り。「可愛らしい雛人形や華やかな食卓とともに女の子の健康や成長を祈願する」というスタイルには、日本の古き良き文化や芸術がたくさん詰まっています。

お祝いの形式はお住まいの地域やご家庭によって異なるものの、「わが家の雛祭りスタイル」が祖母から母へ、母から娘へと受け継がれていくのも素敵なことです。ぜひ海外にはない雛祭りや雛人形の魅力をお子さまと一緒に注目しながら、年に一度の雛祭りを愛情たっぷりにお祝いされてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋