投稿日:2022年6月27日 更新日:2023年11月25日

雛人形 飾り方

雛人形の名前をおさらい!それぞれの特徴や並び方もチェック

3月3日の雛祭りに、女の子の健やかな成長を願って飾る雛人形。異なる持ち物を手にしたさまざまなお人形が飾られますが、それぞれがどのようなお人形なのか、どのように並べられるのかを正しくご存知の方は少ないかもしれません。

そこで、今回は雛人形の名前をおさらいするとともに、各種類の意味合いや持ち物、並び方をまとめました。また、ふらここの雛人形ならではの特徴についても詳しくご紹介いたします。

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これで完璧!雛人形の名前や持ち物、並び方のまとめ

雛人形の名前や意味をチェックする前に、まずは「雛飾りとは何か」をおさらいしておきましょう。

雛飾りは「天皇の結婚式」を模したもので、 大衆に広まった江戸時代に『幸せな結婚ができますように』という願いを込めて飾られるようになりました。主役として飾られる男雛と女雛は 結婚をする平安貴族の男女を表しており、段のある雛飾りにおいては結婚式をサポートするさまざまな役職のお人形が配置されます。

飾るお人形の種類は雛飾りの 種類によって異なり、最も多くの種類を含むものは「十五人飾」です。十五人飾は五段または七段で飾るスタイルが主流で、七段の場合は下の二段に お嫁さんの嫁入り道具類が飾られます。

では具体的にどのようなお人形が存在するのか、十五人飾の最上段から順に雛人形の名前や特徴を見ていきましょう。

〇合わせてチェック!「毎年悩む…雛人形(段飾り)の飾り方(並べ方)と意味を詳しく解説!」の記事はこちら>

 

最上段:親王

最上段の男雛と女雛は「親王」と呼ばれ、天皇皇后を模したお人形が飾られます。

童謡『うれしいひなまつり』の歌詞の中に「お内裏様とお雛様 二人並んですまし顔」という部分があることから、「お内裏様=男雛」「お雛様=女雛」と解釈している方もいるかもしれません。しかし、実は「お内裏様」とは「天皇皇后(男雛と女雛)両方」のことを示しており、「お雛様」は雛飾りのお人形全体の総称です。

なお、男雛は右手に「笏(しゃく)」と呼ばれる細長い板のようなものを、女雛は「桧扇(ひおうぎ)」と呼ばれる桧(ひのき)の薄い板で作られた扇子を持っています。どちらも大切な儀式の際に身につけられていたアイテムで、裏側に大事なことを記したメモを貼って用いられていた という説もあると言われています。

飾り方としては、男雛は向かって左側、女雛は向かって右側に飾るスタイルが一般的ですが、京都府やその周辺といった関西の一部の地域では向かって左に女雛、向かって右に男雛を並べる風習もみられます。厳格に「こうしなくてはいけない」という決まりはないため、地域やご家庭の考え方に合わせて配置するとよいでしょう。

ちなみに、ふらここの雛飾りにおいては向かって左側が男雛、右側が女雛の並びです。一般的なすまし顔ではなくまるいフォルムのかわいいお顔立ちが特徴的で、20種類のお顔のなかからお好みのタイプをお選びいただけます。

〇参考:実は「お内裏様」はふたりいる!?本当の意味や特徴をご紹介

 

二段目:三人官女

二段目には、「三人官女」のお人形が飾られます。「官女」とは宮廷において天皇皇后をサポートする役割を持つ女性のことで、三体のお人形はそれぞれ異なるお道具を持っています。以下の配置で飾られるケースが一般的です。

向かって左端:「提子(ひさげ / 注ぎ口が付いた小鍋のような形をした金属製の容器)」を持っている官女

中央:「三方(さんぽう / 盃を乗せる台)」を持っている官女

向かって右端:「長柄銚子(提子によって移されたお酒を盃に注ぐための道具)」を持っている官女

※一般的によく用いられる道具についてご紹介しています。これ以外の道具を持っている場合の並べ方については、雛人形に付属の説明書等をご参照ください。

ふらここの三人官女は、セット商品の場合は親王と同じお顔ですが、女雛とは異なる色味のお衣装でコーディネートしております。セットだけでなく単体でも販売しており、もしも男雛・女雛のみの「親王飾」に後から付け足す場合は、あえて別のお顔を組み合わせるのも素敵です。

また、ふらここの「五人飾(親王+三人官女の雛飾り)」は、基本的に親王飾に中台を付ける形で二段目を お作りしております。そのため、飾るスペースとしては親王飾りとほぼ変わらず、コンパクトに設置していただける点もおすすめポイントです。

▼サイズ感は親王飾とほぼ同じ!ふらここで人気の五人飾「めいめい 京刺繍・春爛漫」

https://www.furacoco.co.jp/hina/product/ME-01241200

〇参考:ひな壇二段目の「三人官女」とは?意味や役割、並び順を解説

 

三段目:五人囃子

三段目に飾られるのは、「五人囃子(ごにんばやし)」のお人形です。能楽を演じる囃子方(はやしかた)と地謡(じうたい)の少年をモデルとした五体のお人形で、結婚式の盛り上げ役として異なる楽器を演奏している様子が表現されています。

飾り方としては、向かって左から「太鼓(たいこ)→大鼓(おおかわ)→小鼓(こつづみ)→笛(ふえ)→謡(うたい)」の順に並べるケースが一般的です。五体あるので並び順に迷うこともあるかもしれませんが、「音が出る場所が口から遠い順に左から配置する」と覚えておくと並べやすいでしょう。
また、楽器はこれだけではなく、雅楽になぞらえた羯鼓(かっこ)・琵琶(びわ)・笙(しょう)などを持っている場合もあります。

なお、ふらここの五人囃子は「五人飾」に外付けの台をプラスして飾るスタイルです。親王や三人官女と同じ柄のお衣装を選び、色調も合わせることで統一感を演出しております。

〇参考:雛人形の「五人囃子」ってどんな人?役割や楽器の並び順を解説

 

四段目・五段目:随身・仕丁

七段飾りの場合、四段目には「随身」、五段目には「仕丁」のお人形が飾られます。

随身は「右大臣」「左大臣」とも呼ばれており、腰に刀、背中に背負い矢、右手に矢羽、左手に弓を持つ二体一組のお人形です。いわば天皇皇后のボディーガードですね。

右大臣・左大臣という呼び名は「男雛・女雛から見たときの名前」であるため、向かって右手に左大臣を、左手に右大臣を飾ります。格上(年上)である左大臣が黒い衣装を、右大臣が赤い衣装を着ています。

また、仕丁のお人形は三体であるケースが一般的で、役割としては「宮廷における雑用係」です。それぞれが「泣き」「笑い」「怒り」と異なる表情をしており、 一般的には向かって左から「怒っている人形→泣いている人形→笑っている人形」の順に並べられます。

仕丁のお人形が持つお道具は雛人形の種類によって異なりますが、「台笠(だいがさ)・沓台(くつだい)・立傘(たてがさ)」といった外出用具を持っているケースが多くみられます。なお、関西では「ほうき・ちりとり・熊手」などの掃除用具を持っているタイプもあり、地域によっても特徴が異なるようです。

ちなみに、ふらここの雛人形においては随身と仕丁を同じ段に飾ります。「十人飾(親王+三人官女+五人囃子の雛飾り)」にさらに台をプラスして飾るスタイルで、にぎやかな十五人飾をコンパクトにお楽しみいただける点が大きな魅力です。

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〇参考:最も庶民的な雛人形?「仕丁」について知ろう

 

雛人形の名前や意味に注目しながら、思い出深い雛祭りを

雛人形には「親王」「三人官女」「五人囃子」「随身」「仕丁」といった5種類のお人形があり、それぞれ特徴や意味合いが異なります。「そもそも雛人形とは何か」「どのような種類があるのか」などの知識をお子さまと一緒に共有することで、雛祭りがさらに楽しく、思い出深いイベントになることでしょう。

ふらここでは、全種類のお人形を省スペースでお楽しみいただける「十五人飾」をはじめ、「親王飾」や「五人飾」、「十人飾」など多彩なラインナップをご用意しております。見るたびに心和むかわいい雛人形が豊富に揃っているので、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

ふらここの雛人形一覧はこちら>

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この記事の監修者
代表取締役 原 英洋

1963年東京生まれ。祖父:原米洲(人間国宝)、母:原孝洲(女流人形師)。慶応義塾大学経済学部卒業後、大手出版社・集英社に入社。1987年父親の急逝により、家業である人形専門店に入社。1988年専務取締役就任。2008年に独立して株式会社ふらここを創業。女性活躍推進活動に注力し、2015年に経済産業省『ダイバーシティ経営企業100選』の認定を受ける。
スタッフ全員に光をあてたチーム体制を大切にし、人形業界全体の再興を見据え、「お客様に望まれる商品が多く作られるようになれば、業界も元気が出てくる。その先駆けになるものづくりを進める」ことをモットーとし、日本の美しい文化を次世代に伝えていくことをミッションとする。

代表取締役 原 英洋